アプローチ

Insight

デジタル社会が突きつける視力の危機 

ー 子どもから大人まで進行する視力低下の実態ー

近年の調査結果によると、私たちが思っている以上に日本人の視力低下は深刻な警告を発しています。特に子どもたちの視力についての結果は危機的状況です。

文部科学省の2023年の最新調査によると、高校生の7割以上、中学生の6割以上、さらに小学生でも4割近くが裸眼視力1.0未満となっています。

より深刻なのは、重度の視力低下を抱える人々の増加です。子どもたちの場合、高校生の42%、中学生の28%が裸眼視力0.3未満という重度の視力低下に直面しています。特に女子生徒の視力低下が顕著で、中学3年生女子の36%がこの状態にあります。

大人の視力状況も決して楽観視できません。2018年の調査では、20歳から69歳までの日本人の平均視力はわずか0.5。さらに驚くべきことに、成人の実に5人に4人が視力1.0未満という結果が明らかになりました。若い世代でも20代から50代の各年代で、約30%もの人々が重度の視力低下(視力0.1未満)を抱えているのです。

これは日本だけの問題ではありません。WHOの予測では、2050年までに世界人口の半数が近視になるとされています。

【KAIメソッド】視覚システムへの新たなアプローチ

デジタル時代の目の悲鳴:現代人が直面する視力の危機
私たちは今、かつてない視覚的挑戦の時代に生きています。スマートフォン、タブレット、パソコン、これらのデジタルデバイスは私たちの生活に欠かせないものとなりました。起きている時間のほとんどを画面に目を向けて過ごす人も多いでしょう。 しかし、その代償として、私たちの目は静かに、そして確実に悲鳴を上げているのです。

スマートフォンやパソコン使用による目への影響
現代人の多くが1日に7時間以上もスクリーンを見つめているといわれています。これは、私たちの目が進化の過程で想定していなかった使い方なのです。 その結果、デジタル眼精疲労:長時間のスクリーン注視による目の疲れ、乾き、かすみなどの症状が急増しています。

進化と現代生活のミスマッチがもたらす問題
人間の目は、数十万年の進化の過程で、主に遠くを見るために最適化されてきました。狩猟や危険の察知のために、広い視野と遠くを見る能力が重要だったのです。

ところが現代社会では、スマートフォン、パソコン作業など、近くを見る時間が圧倒的に増えています。近距離を凝視する作業が1日の大半を占めている、という方も多くなっています。このミスマッチが、現代人の視力低下の根本的な原因の一つとなっているのです。 では、この状況に対してどう対処すべきでしょうか?

従来のアプローチ(メガネやコンタクトレンズ、あるいはレーシック手術)は、症状を一時的に軽減はしますが、根本的な問題を解決するものではありません。外部から無理やり矯正し続けるわけですから、むしろ、目の本来の力を弱めてしまう可能性すらあるのです。

【KAIメソッド】視覚システムへの新たなアプローチ
ここで必要なのは、目と脳の本来の力を取り戻し、現代社会に適応させる新しいアプローチです。そして、それこそがKAIメソッドが提供するものなのです。

現代社会がもたらす、太古からの視覚システムに対する脅威はあなどれません。しかし適切な方法と継続的な取り組みにより、私たちは自然な視力を取り戻し、メガネやコンタクトレンズに頼らない生活を実現できるのです。

Media


今後、各SNSや書籍での啓蒙活動を行っていきます。その第一弾として、Kindke書籍「感覚を解放する! 実践的 4つのシンプルワーク」を販売しました。

感覚を解放する!
~実践的 4つのシンプルワーク~
わたし達の身体というものは、実は世界をとらえるレーダーのような能力を秘めています。
外界に存在しているさまざまな情報を、体感覚的な刺激や気配などから感じ取ることで、自分が今まさに必要としている情報をとらえる能力を有しているのです。

ところがわたし達は、何か難しい問題に直面して解決を渇望するときほど、自分の内的世界に引きこもりがちです。
本来なら一つでも多くの多元的な情報が得られたほうが解決のヒントも得やすく助かるものなのに、心に何かひっかかりができるとつい目線を落とし、首をうなだれ、背中を丸め、ため息をついて、自分の気持ちや頭の中という狭い世界に閉じこもってしまいます。

この本は、そんな自分の中の狭い世界からすくっと抜け出し、世界を拡げ、新たな情報、新たな視点、新たな発想、新たな答え、新たな気持ちなどを得られるようにするための、ごくシンプルで、とても役に立つ4つの方法をお伝えするものです。

Action

『視覚の常識を覆す実験 – メガネなしの1日が教えてくれること』
私たちの多くは、クリアな視界を当たり前のものとして生活しています。しかし、この「当たり前」を1日だけ手放すことで、驚くほど新鮮な気づきと発見が得られるかもしれません。

私が提案するのは、「メガネを外す1日」という実験的な取り組みです。この実験の真の目的は、単に視界がぼやけた世界を体験することではありません。それは、私たちが無意識のうちに構築してきた「見る」という行為への固定観念を解きほぐす試みなのです。

メガネやコンタクトレンズを外すと、確かに世界はぼんやりと霞んで見えます。しかし、人間の脳は驚くほど適応力があり、むしろその「ぼやけ」を通して、普段は気づかない空間の奥行きや色の微妙な変化をより鮮明に感じ取れるようになることがあります。

重要なのは、この体験を「見えにくい」というネガティブな状態としてではなく、新しい知覚様式の探求として捉えることです。例えば、視界がぼやけることで、かえって音や香り、触覚といった他の感覚が研ぎ澄まされる可能性があります。

もちろん、運転や細かい作業など、安全性や必要性が求められる場面ではメガネの使用を推奨します。しかし、それ以外の日常的な活動において、私たちは思っているほどクリアな視界を必要としていないかもしれません。

この1日の体験は、単なる視覚実験を超えて、私たちの認識の仕方そのものを問い直す機会となるでしょう。それは、遠方への旅行に匹敵する、あるいはそれ以上の新鮮な発見をもたらすかもしれません。

私たちの感覚器官は、本来もっと豊かな可能性を秘めているはずです。この「メガネを外す1日」を通じて、あなたも新しい知覚体験の扉を開いてみませんか。